第52回 臨床心臓電気生理研究会の開催にあたって
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 伝統ある臨床心臓電気生理研究会における2022年度(第52回)の当番幹事を仰せつかり、大変光栄に思っております。ご推挙いただきました諸先輩、幹事の皆様に厚く御礼申し上げます。

 第50回、第51回はともに、新型コロナウイルスの蔓延によりハイブリッド開催となりました。しかしながら、本研究会の伝統はしっかり根付いており、臨床電気生理学的に大変興味深い演題が数多く応募され、その中から選りすぐりの演題が発表されておりました。今回(第52回)も是非各施設において、本年度の電気生理学的に最も興味深い症例や、電気生理現象を御応募いただきたいと思います。

 私が本臨床心臓電気生理研究会に参加させていただいたのは、1996年からになります。初めての発表は肺静脈内の巣状興奮を表すスパイク電位が左房―肺静脈間伝導と関連しているという内容であり、現在の肺静脈隔離の有用性にも繋がっています。その後も毎年、群馬県立心臓血管センターにおけるその年の選りすぐりの症例を若い先生に報告させ、臨床心臓電気生理学の発展に微力ながら寄与させていただくとともに、当センターの若手医師の登竜門ともさせていただきました。

 近年も本研究会におきまして、AVNRTにおけるsuperior slow pathwayやORTにおける診断基準、またVTにおける不整脈器質の解析や流出路起源のVTのメカニズムなど、世界に通じる貴重な報告がなされております。また近年の3次元マッピングシステムの発展は目覚ましく、様々な頻拍回路の同定に威力を発揮し、治療に結びついています。

 臨床心臓電気生理学は、電気現象の解明という学問的面白さと、患者さんを治療しその喜びを分かち合えるという両面があり、非常に魅力ある分野だと思います。そして本研究会が本邦の臨床電気生理学の進歩に大きく関わっていることは言うまでもなく、さらに当センターの若手医師のように、本研究会で発表することが、確実に本人の意欲の向上や発展に結びついているものと思います。

 今回(第52回)は群馬のGメッセにて開催されます。新型コロナウイルスの蔓延が少しでも改善し、群馬で皆さまとお会いし、対面にて臨床電気生理学上の諸現象に関して、喧々諤々のディスカッションが出来ることを祈念しています。

第52回 臨床心臓電気生理研究会
当番幹事 内藤滋人
群馬県立心臓血管センター 院長