第31回 日本がん転移学会学術集会・総会

会長あいさつ

第31回日本がん転移学会学術集会・総会開催にあたって

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 この度、2022年7月7日(木)・8日(金)に京都大学百周年時計台記念館にて第31回日本がん転移学会学術集会・総会を開催させていただきます。京都では初めての開催になります。このような機会をいただきました名誉・功労会員・理事・幹事・評議員、そして会員の皆様に深く感謝を申し上げます。

 さて、今回は、「動く標的を射る:shooting a moving target ―がんの可塑性を撃つ―」をテーマといたしました。分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤によってがん治療は進歩したものの、転移した進行がんの多くは未だに難治性です。がんの理解、治療法の開発の障壁の一つに、がんの可塑性、つまり形質の不安定性があります。標的としている形質が不変である場合には治療は有効ですが、その形質が不安定であれば、治療などの選択圧を容易に逃れることができます。動く的を射ることは、固定した的を射ることよりもはるかに困難ですが、それががんの本質であるなら、射貫かなければなりません。がんの可塑性の理解が進みつつある中で、本大会がその挑戦の糸口になることを期待しております。本大会では、基礎研究にとどまらず、より臨床的ながん転移診断治療の最前線まで広く演題を募集いたします。臨床医の先生方にも是非「興味あるがん転移症例」の報告を行っていただき、本大会を基礎研究者との交流を深める場にしてください。

 2020年から一年以上続いている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックは、国民の生活だけでなく学会の開催にも大きな影響を与えました。本学会も、2020年に神戸大学大学院医学研究科病理学の横崎 宏 教授が主催された第29回は紙上開催となり、2021年に鳥取大学医学部消化器・小児外科学教授の藤原 義之 教授が主催された第30回はweb開催となりました。2022年こそは、対話を重視する本学会の特色を出せるよう、現地開催が実現できることを願っております。

 本大会を行います7月前半、祇園祭が始まる前の京都は、観光シーズンのピークになる前です。梅雨から夏への境目ですが、京都の夏は盆地特有の暑さがあります。上着・ネクタイなしの快適な服装でご参加ください。かつて都であった京都には数多くの歴史ある伝統的な建造物があり、国際的な観光都市でありながら、パンとコーヒーの一世帯当たり消費量が日本一(つまりレベルも高い)という不思議な街でもあります。コロナ禍で外国人観光客が激減して、京都の観光産業は大打撃を受けました。本学会が京都の観光産業復興の一助になればと思います。学会で活発な議論をしていただいた後は、京都の名勝や京料理(+パンやコーヒー)を十分堪能してください。

 多くの皆様にご発表、ご参加いただけますよう、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

会長 井上 正宏
京都大学医学研究科 クリニカルバイオリソース研究開講座 特定教授

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