第35回日本臨床工学会

公募企画1〜12

公募企画1

5月17日(土) 9:00〜10:00 第3会場(7F/会議室701・702)

小児集中治療における臨床工学技士の進歩と調和~NICUだけじゃない、PICUもCEを必要としている~

小児集中治療では、外科系・内科系を問わず、迅速かつ集中的な治療と看護を提供し、こども達が早期に健康を取り戻せるよう支援する。PICU分野での臨床工学技士(CE)は、人工呼吸器やECMOなどの生命維持管理装置を扱う重要な役割を担っている。令和6年度の診療報酬改定により、NICUでは特定集中治療室重症児対応体制強化管理料にCEが明記されたが、PICUではまだ明記されておらず、国内のPICU施設数も限られている。また、日本臨床工学技士会が実施した業務実態報告2023によればNICUにおけるCEの関与は十分でなく、PICUでも同様の課題が推測される。本学術大会ではこの講演を通じて学び、CEの介入増進や学生への興味喚起を図りたい。本企画が、小児周産期医療の発展と臨床工学の進展に寄与することを期待する。

公募企画2

5月17日(土) 10:05〜11:05 第3会場(7F/会議室701・702)

人工呼吸管理中の気道クリアランス向上を目指す"四種の神器"

人工呼吸器管理中の効果的なケアや安全性を提供するためには、⼈⼯呼吸器だけでなく関連する補助機器の活⽤も不可⽋である。ネブライザー、加温加湿器、人工鼻、排痰補助装置といった機器は気道クリアランス向上に効果的な役割を果たし、適切な活用は、患者の安全と治療効果に直結する。
本企画では、これらの機器が持つ役割や使⽤⽅法をはじめ、関連する研究成果や臨床現場での事例を共有し、さらに基礎知識の習得を目的とした講演に加え、臨床現場での課題や改善点についても取り上げる。また、登壇者と参加者との意見交換を通じて、実践的な知識を深めるとともに、臨床での応用や課題解決に向けた視点を共有する。
これにより、患者のQOL向上や医療現場における質の改善を目指し、医療の更なる発展に貢献することを目指したい。

公募企画3

5月17日(土) 11:10〜12:10 第3会場(7F/会議室701・702)

遠隔モニタリングにおけるタスクシフト〜心臓植込み患者の安全かつ有用なタスクシフトの実現に向けて〜

心臓植込みデバイス(CIEDs)における遠隔モニタリングの有用性には様々なエビデンスがある。患者は自宅や入所施設にいながらも医療スタッフによるデータ管理を受けることができ、特にその有用性はコロナ禍で大きく実感された。CIEDs本体やリードの不具合、不整脈の早期発見のみではなく、心不全管理にも遠隔モニタリングの有用性は広がっている。しかし、患者数の増加に伴いデータ管理数や医師への報告数が増大していることも事実であろう。遠隔モニタリングを通じて、院内の定められたルールに沿って臨床工学技士が一定の判断を行い、他職種チームで患者介入に取り組むことで医師の負担軽減へつながる。このセッションでは、CIEDs患者の安全かつ有用なタスクシフトについて考えたい。

公募企画4

5月17日(土) 13:40〜14:40 第3会場(7F/会議室701・702)

新たなCE業務の柱となれ!!脳血管内治療に挑むCEの今!!~各病院の立場から~

現在心臓カテーテル分野のCE業務は確立しているのに対し、脳血管内治療分野のCE業務は確立していないのが現状です。
しかし、脳血管内治療に従事しているCEは全国で128施設に及び、脳血管内カテーテル治療CEミーティングには200名を超えるCEが参加しています。
医師の働き方改革に伴い、脳血管内治療領域においても医師からCEへのタスクシフトが急務となっており、CEは医師から求められています。
全国各地で脳血管内治療に力を尽くしているCEを招集し、脳血管内治療参入の経緯から、外回り業務での麻酔アシストや術中神経モニタリングによる安全確保、清潔野業務でのタスクシフティングなどの現状を共有し、討論を通じて相互に高め合うことで、脳血管内治療に携わるCEの未来への一歩を築きたいと考えております。

公募企画5

5月17日(土) 14:45〜15:45 第3会場(7F/会議室701・702)

特殊な環境のもとで働くCE ~必要とされるスキルと展望~

 

公募企画6

5月17日(土) 15:50〜16:50 第3会場(7F/会議室701・702)

血管診療領域における進歩と調和

臨床工学技士は生命維持管理装置の操作・保守・点検を中心とした業務を展開してきたが、近年は治療の低侵襲化や新たな医療機器の登場、医師の働き方改革による職域の拡大といった様々な変化への対応が迫られている。当セッションのテーマは「血管診療領域における進歩と調和」とさせていただいた。血管診療には大血管から末梢血管の外科的・内科的治療や閉塞性病変に対する補助療法、バスキュラーアクセス管理と幅広い業務が該当する。この領域では様々な職種を対象とした認定資格の存在からも窺えるように、治療領域、検査領域それぞれを中心とする職種間での共通言語を駆使した多職種連携が肝要となる。先述した治療の進歩とタスクシフトによる職域の拡大に対応するため多職種との調和をどのような形にしていくのか、各施設の現状を交えて討論したい。

公募企画7

5月17日(土) 16:55〜17:55 第3会場(7F/会議室701・702)

心不全ケアの学際的スキルを身に付けてCEの価値を高める -心不全パンデミックに立ち向かうために-

高齢化に伴う心不全患者の増加は「心不全パンデミック」とも称され、医療負担やQOLの低下、医療資源の逼迫を招く深刻な課題である。本セッションでは、急性心不全治療における技術提供に留まらず、多職種と連携しながら心不全予防や患者療養指導を担うCEの学際的スキルに焦点を当てる。CEが心不全療養指導士資格の取得や心臓リハビリへの関与を通じて患者支援を実現した事例を共有し、CEとしての専門性をいかに発揮するかを考察する。参加者が新たな視点や具体的な手法を学び、CEとしての価値を高め、心不全管理における貢献をさらに発展させることを目指すセッションである。

公募企画8

5月18日(日) 8:30〜9:30 第3会場(7F/会議室701・702)

ニューロモデュレーションという新たな業務 ~植込み型心臓デバイスの次はこれだ!~

ニューロモデュレーション(NM)は電気、磁気、薬物を用いて神経活動(neuro)を調整(modulation)する技術を使用した治療である。NM治療は体内植込みする刺激装置から微弱な電気を流し、特定の部位に挿入された電極より神経を刺激し、神経活動に変容をもたらし治療効果を発現させる。近年ではデバイスがより進歩しているが、医師が日常業務のなかでその機能を十分に使いこなすことは難しい状況である。これはかつて、植込み型心臓デバイス(CIEDs)との関わりがそうであった様に、今後広く多くの施設でCEがNM業務に関わることで、デバイスの進化による恩恵がより患者に享受されることに繋がると確信する。今企画はNM業務に関わるCEの裾野を広め、現在のCIEDsの様にCE業務として一般化するきっかけとしたい。

公募企画9

5月18日(日) 9:35〜10:35 第3会場(7F/会議室701・702)

臨床工学技士が拓く新たな道 〜他部門で輝く未来の可能性〜

臨床工学技士(CE)の国家資格を取得後、各種臨床経験を積み、その後、CEの知識を活かしながら、CE以外の部署である広報、情報・システム、購買、企画運営など病院全体の運営や病院経営領域で活躍されている方々にご登壇いただきます。臨床現場だけでなく、更に広い視野を持ち病院運営全体に関わることでCEの拓く新たな道、未来の可能性も見えるのではないでしょうか?本企画では、CEの活躍の場をどのように広げていけるか、未来の可能性について検討し、参考となる場となればと考えています。また、CEが幅広い領域で活躍することで、さらなるCEの地位向上にもつなげていければと願っています。

公募企画10

5月18日(日) 10:40〜11:40 第3会場(7F/会議室701・702)

霞ヶ関で働く臨床工学技士たち

臨床工学技士(以下、CE)が厚生労働省や経済産業省などの省庁に出向するケースはCEの母数に対して非常に少なく、その具体的な業務内容やキャリアパスについてはあまり知られていません。臨床現場で活躍するCEの多くは、診療報酬改訂や薬機法、ガイドラインなどで行政通知に触れてはいるものの、省庁でCEがそれらにどのように携わっているかはあまり知られておらず、官民の間に大きな溝があるのが現状です。そこで、本企画では省庁出向経験者に加え、カウンターパートとなるAMED(日本医療研究開発機構)、JAAME(公益財団法人医療機器センター)のCEたちを登壇者に迎え、その経験や業務内容、さらに霞が関で働くキャリアパスについて具体的に語りながら、参加者にCEの新たな可能性を示すことを目的とした座談会的セッションです。

公募企画11

5月18日(日) 13:10〜14:10 第3会場(7F/会議室701・702)

臨床工学技士の役割と未来:在宅医療の新たな地平を切り拓く

近年、在宅医療の重要性が増し、訪問診療を受ける患者は増加している。臨床工学技士(CE)は医療機器の専門家として、機器の保守管理や治療を支える重要な役割を担っているが、在宅医療におけるCEの活躍は十分とは言えない。今回は「臨床工学技士の役割と未来:在宅医療の新たな地平を切り拓く」というテーマのもと、4人のCEから、それぞれの分野の現状・課題・今後の展望等を発表してもらう。在宅医療では、患者が自宅等で安心して療養生活をおくる環境の提供や教育支援が求められている。CEが在宅医療に携わることで患者のQOL向上にも寄与すると考えられる。一人部署で在宅医療に携わっているやこれから在宅医療に携わりたいと考えている方、ぜひ会場でお越し頂き討論にご参加下さい。

公募企画12

5月18日(日) 14:15〜15:15 第3会場(7F/会議室701・702)

脳卒中治療を支える医療技術と臨床工学技士の挑戦

「Brain CE」「Neurosurgery CE」そんな“ワード”はまだない。しかし、脳神経分野で活躍するCEは多岐にわたって存在する。厚生労働省から「現行制度の下で実施可能な範囲におけるタスク・シフト/シェアの推進について」が公布され、業務の見直しとタスク・シフト/シェアが推進された。これにより、CEが脳血管内治療に新たに参画、循環器カテーテル業務からさらに業務拡張するきっかけとなったに違いない。
臨床工学技士会において、脳神経分野のCE業務は確立しているとは言い難い。このタスク・シフト/シェアの流れがある今、CE業務を確立すべき啓発活動が必要である。
今回、脳神経分野で活躍するCEの方々より、得意とする業務と将来性や現段階での問題点を述べていただき、会場の皆様と討論できればと考える。

主催

公益社団法人日本臨床工学技士会・
一般社団法人大阪府臨床工学技士会

運営事務局

株式会社JTB 横浜支店内
E-mail:jace2025@jtb.com

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